東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 吉村忍研究室
文部科学省 ポスト「京」重点課題⑥
「革新的クリーンエネルギーシステムの実用化」
ABINIT-MP講習会
−TSUBAME3.0を用いたハンズオン−
開催報告
2020年1月28日、東京工業大学学術国際情報センターのTSUBAME3.0を使ったハンズオンセミナーには企業や大学の研究者の方など9名のご参加をいただき、好評のうちに終了しました。
今後もこうしたセミナーを開催して、アプリケーションの普及に努めます。
開催趣旨
フラグメント分子軌道(FMO)法は、並列処理を駆使して巨大分子系を量子化学的に直截に扱える手法の1つです。ABINIT-MPは、東京大学生産技術研究所を拠点に 20年近い歳月を経て開発が進められてきた純国産のFMOプログラムで、現在ではポスト「京」重点課題⑥「革新的クリーンエネルギーシステムの実用化」の枠の中でOpenシリーズとして整備・開発が続けられています。
ABINIT-MPは、小規模なサーバから「京」に代表されるスーパーコンピュータまで対応しています。また、使い勝手に優れた専用GUIであるBioStation Viewerも整備され、入力データの作成とフラグメント間相互作用エネルギー(IFIE)などの計算結果の可視的な解釈も容易に行えます。2018年度からは、RISTの支援により、HPCI拠点への共用ライブラリプログラムとしての整備も始まっています。
IFIEをベースとした相互作用解析は、生物物理や創薬の分野でよく利用されており、大学や研究機関だけでなく製薬会社でも研究開発の現場で使われています。産学連携のFMO-DDコンソーシアムの取り組みもあります。一方、最近では固体表面へのペプチドの吸着状態の検討、高分子の粗視化シミュレーションの有効パラメータの算定に用いる事例も出てきています。これらは、FMO計算の「ものづくり分野」への展開と言えます。
このハンズオンセミナーでは、ABINIT-MP Openシリーズのご紹介と共に、東京工業大学 学術国際情報センターのTSUBAME3.0を用いて、専用GUIであるBioStation Viewerによる可視化も交えてABINIT-MPの利用を経験していただくことを意図しています。皆様のご参加をお待ちしております。
ABINIT-MPの詳細な情報は以下のページをご覧下さい。
http://www.cenav.org/abinit-mp-open_ver-1-rev-15/
開催情報
- 主 催:
- ポスト「京」重点課題⑥「革新的クリーンエネルギーシステムの実用化」
- 共 催:
- 東京工業大学 学術国際情報センター、高度情報科学技術研究機構(RIST))
プログラム
講師・講演内容が変更となる場合があります。
【講師】
望月祐志氏(立教大学教授)
福澤薫氏(星薬科大学准教授)
加藤幸一郎氏(みずほ情報総研)
- 13:00-13:30
-
TSUBAME3.0ログイン方法の説明
- 13:30-14:15
-
ABINIT-MPの説明1(概要&応用事例)
- 14:15-15:15
-
実習1
- 15:15-15:30
-
休憩
- 15:30-16:30
-
実習2
- 16:30-16:45
-
ABINIT-MPの説明2(今後の開発/リリース予定)
- 16:45-16:55
-
個別相談(希望者)
- 17:00
-
終了
お問い合わせ
【お問い合わせ先】
東京大学大学院工学系研究科 ポスト「京」重点課題⑥ 事務局
〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1 工学部8号館
E-mail: handson-abinitmp★save.sys.t.u-tokyo.ac.jp
メールアドレスの★部分を@に変更の上、送信ください。